更年期障害とはどんなもの?症状やとるべき対策についてお伝えします

具合が悪い女性

女性は一生の間に、思春期、性成熟期、更年期、高齢期の4つのライフステージを経験します。このうち、閉経の前後数年ずつを指す「更年期」は、女性にとって心にも体にも変化が起こりやすい時期です。更年期を迎えると、卵巣の機能が低下し女性ホルモンが急激に減少します。その結果起こるホルモンバランスの乱れに体がついていけず、不調をきたすことを「更年期症状」といいます。

更年期症状は、多かれ少なかれ女性であればほとんどの方が経験します。更年期症状の表れ方は個人差が大きく、中には仕事や家事が行えなくなるほどの不調が表れる方もいます。そのように、日常生活に支障をきたすほど重い更年期症状を「更年期障害」といいます。

更年期障害の主な症状

ホルモンバランスの乱れは、心にも体にも大きな影響をもたらします。そのため更年期障害の症状としては、頭痛やめまい、ひどい肩こり、急な発汗などの身体的なものと、イライラしたり気分が沈んだりする心理的なものがあります。

そのほか、日本人女性に表れやすい症状としては、湯あたりや熱中症に似た「のぼせ」や皮膚がむずがゆく落ち着かない「搔痒感」、穏やかに過ごしていても胸がどきどきする「動機」などがあります。こうした不調や変化は徐々に表れる方もいれば、ある時期を境に突然表れる方もおり、中には自身が更年期障害であるとは気づかずに悩みながら生活を送ってしまう方もいます。

更年期症状が出たらどうすればいい?

ホルモンバランスの乱れによって発現する更年期症状は、体の内面にも様々な形で表れます。脂肪や筋肉、骨の代謝が変化し、栄養が過剰、あるいは欠乏状態になったり、免疫力が下がるなどが代表的な例です。そうしたことからも、更年期を迎えたら意識的に食事の内容を見直したり運動の機会を設けるなど、体を健やかに保つ行動をとることが大切です。

例えば食事であれば、更年期に不足しやすいカルシウムやビタミンを補うため、牛乳や果物、きのこ類などを積極的に摂り入れましょう。また、定期的に有酸素運動を行うことは、更年期症状の緩和に有効であるということが明らかになっています。ウォーキングやプールでの歩行、ヨガ、サイクリングなど、継続しやすいものを行いましょう。

更年期症状の多くは、心や体が弱っている時、特に顕著に表れます。更年期症状は人の体に起こる生理現象の1つなので、「治そう」と考えるのではなく、バランスの良い食事と適度な運動を意識し生活リズムを整えることにより、不調に負けない体を作ることが何より大切です。

辛い場合は心療内科の受診も視野に入れましょう

上記でもお伝えした通り、更年期症状は「病気」ではなく「生理現象」です。しかしながら、日常生活に支障が出るほど重い更年期障害の中には、病院での治療を必要とするものもあります。

更年期障害の治療は、婦人科、もしくは心療内科などで行えます。心療内科では、身体的な症状の治療とともに更年期による気分の落ち込みや不安感などへの対策も行えるので、精神面と身体面のどちらにも不調が見られるという場合におすすめです。心療内科での更年期障害治療の一例としてですが、名古屋にあるゲート内科・心療内科ではホルモン補充療法や漢方療法、理学療法士によるカウンセリングなど、様々な治療を行っています。心と体を作用しあう1つのものとして考え、1人ひとりの症状に合わせた治療を行うので「薬を使った治療は不安」「副作用があったり辛い思いをする治療は怖い」という方でも安心ですよ。

更年期障害の表れ方や辛さは人それぞれです。もし不調が続く場合、まずは通いやすい心療内科を受診して、生活習慣を見直すなど自分で対策を取るべきなのか、それとも通院して治療をするべきなのかを相談してみるというのも検討してみましょう。