人は初対面において、まず見た目で相手を判断すると言われています。判断基準となる事柄としては、表情や清潔感などがよく挙げられます。
この他に、歯並びも初対面での印象を左右する重要な要素です。歯並びが良いと、「素敵だ」という好印象を与えやすくなります。また、歯並びが良いと、歯を出して笑うことをためらわないため、自然と笑顔が多くなります。これもまた印象が良くなる理由です。
歯並びが悪いからと言って悪印象を与えるわけではありませんが、歯を出して笑いづらい、自分に自信がないなどの理由から、マイナスな印象を与えがちになってしまうケースもあります。
また、歯並びが悪いと虫歯や歯周病になりやすいです。詰め物をした歯よりは、自然な白い歯のほうが健康的な印象を与えられるため、やはり歯並びが良いに越したことはありません。
歯並びは、歯医者に行くことで矯正することができます。第一印象を良くするため、歯の病気を防ぐためにも、歯並びが気になる方は治療を受けることをおすすめします。
矯正にはこんな悩みが…
しかしながら、矯正をすることに抵抗を覚える方も少なからずいます。費用面の問題だけではありません。一般的な矯正では歯に銀色の装置をつけることから、見た目に影響があると考えるためです。
特に、思春期の子どもや若い女性は、他人から矯正装置が見えてしまうことが気になってしまいます。矯正装置を使いたくないため、矯正をしないという方が多くいます。
なぜ装置が必要なのか?
矯正装置は、装着することで徐々に歯の位置を動かすことができる装置です。その仕組みには、歯への衝撃を和らげる役割を持つ「歯根膜(しこんまく)」と、骨を作る「骨芽細胞(こつがさいぼう)」、骨を溶かす「破骨細胞(はこつさいぼう)」が関係しています。
まず、矯正装置を装着することで、歯根膜に一方向の力が加わります。この時、歯が動く方向の歯根膜が縮みます。一方で、反対側の歯根膜は伸びます。縮んだ側の歯根膜は破骨細胞を作り、歯が動く方向にある骨を溶かします。伸びた側の歯根膜は骨芽細胞を作り、反対側に新しい骨を作ります。
破骨細胞が骨を溶かし、骨芽細胞が骨を作る、これを繰り返すことで歯の位置を移動させることができます。矯正装置は、細胞を作り出すために、歯根膜に力を加える役割を担っているのです。そのため、矯正装置なしに歯の位置を動かすことはできません。
見た目に影響しない装置も
役割が分かると、やはり矯正において、装置が必要不可欠であることに納得ができます。しかし、不可欠とは言っても、装置の使用をためらう気持ちがなくなるわけではありません。
どうしても見た目が気になる方に朗報です。歯医者によっては、他人から見て目立たない矯正装置を使う場合もあります。そのような歯医者を選ぶことで、見た目に関する悩みを解決でき、矯正を受けやすいでしょう。
広島県呉市にある「せとうみ歯科医院」の矯正歯科が、目立たない装置を使っている歯医者の一例です。夜間のみ使用する取り外しができる装置や、人からは見えない装置を使った矯正をしています。歯並びや矯正の程度によっては、目立ちにくい透明なマウスピースを装着し、矯正する「マウスピース矯正」が使える場合もあります。
このように、見た目に影響しにくい矯正方法を用意している歯医者もあります。装置の使用に抵抗があり、矯正を諦めていた方も、まずは歯医者に相談してみてはいかがでしょうか?