咳や痰、息切れの原因はCOPDかもしれません

COPDになると慢性の咳や痰、息切れなどの症状が出てしまいます。しかし、症状はゆっくりと進行しますし、身体的な症状も重症になってから出てくることが多いため、早期に気づきにくいという問題があります。階段や坂道での息切れが気になる場合、できるだけ早く診療を受けると良いでしょう。

ちなみに、COPDは喘息とは異なり、安静にしている時は息切れが起こることはありません。COPDは肺の病気ということですが、症状は肺だけでなく全身に出てしまうということです。症状が進行すると体重減少や食欲不振なども起こってしまいますし、体や手足の筋力、筋肉量も減ってしまいます。

また、右心不全が出現すると呼吸困難がさらに悪化してしまうことがありますし、むくみや頻尿などの症状が出てしまうこともあります。また、息切れなどによる抑うつ状態や不安などの精神的な症状も多く出てしまいますし、できるだけ早く治療を行った方が良いでしょう。COPDになると肺が過度に膨脹するため、胸郭前後径の増大が認められるということです。また、空気を肺から吐き出す時に口をすぼめて呼吸をするようになることも特徴であり、呼吸補助筋の使用が増えることで頸部にある筋肉の肥大も見られます。

しかし、このような身体的な特徴は重症化するまで現れませんし、なかなか気づきにくいこともあるでしょう。安定期の患者でも気道感染や大気汚染によって急に肺機能が悪化してしまうことがあります。呼吸数や脈拍数が増え、痰の量や膿性痰が増加してしまうこともありますし、症状によっては入院の回数なども増えてしまいます。

COPDは咳や痰、労作性呼吸困難などの症状があり、喫煙歴のある中高年者などが疑われるということです。早めに医療機関を受診すると良いでしょう。